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短期決戦とブルペンの勝負。
ポストシーズン展望、前田健太は?
posted2018/09/29 08:00
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph by
AFLO
今年も、大リーグのレギュラーシーズンが終わる。9月24日現在、ポストシーズンに進出する球団もほぼ固まった。ナ・リーグ2枚目のワイルドカードだけは、たぶん最後の最後までわからないが(現在2位のカーディナルスは、強敵ブルワーズやカブスとの連戦がつづく。3位のロッキーズは、すでに進出を断念したフィリーズとナショナルズが連戦の相手だ)、残り9チームはまず確定だろう。
では、今季のポストシーズンはどう展開するのか。1カ月間の短期決戦で生き残るチームはどこなのか。そして、どんな要因が勝敗を分けるのか。
ア・リーグから出てくる5球団は、レッドソックス、インディアンス、アストロズ、ヤンキース、アスレティックスだ。このうちアストロズとアスレティックスは、どちらが地区王者の座に就くかまだ決まっていない。いまのままだと、たぶんアスレティックスがワイルドカードにまわって、ヤンキースと戦う。
好調レッドソックスは勝ちぬけるか。
このカードがまず面白い。どちらのチームも、ここで消えてしまうのはもったいない。勝ち残ったほうは、レッドソックスと対決するが、24日現在、レッドソックスの勝利数は106に達した。年間105勝以上のチームがポストシーズンに進出するのは、2004年のカーディナルス以来で、14年ぶりだ。リーグ制覇の確率も高い。
LCS(リーグ優勝決定戦)が採用されてからというもの、年間105勝以上を記録しながらリーグ優勝を逃したのは、1998年のブレーヴス(NLCSでパドレスに敗退)と2001年のマリナーズ(ALCSでヤンキースに敗退)の2球団だけだ。
他の6球団('69年と'70年のオリオールズ、'75年のレッズ、'86年のメッツ、'98年のヤンキース、'04年のカーディナルス)はすべて、少なくともリーグ優勝は果たしている(ワールドシリーズで敗退したのは、'69年のオリオールズと'04年のカーディナルスのみ)。レッドソックスも、この前例に倣って勝ち抜けるだろうか。