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大谷翔平の投手復帰は成功なのか。
2014年の田中将大から考える。
 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byGetty Images

posted2018/09/03 19:00

大谷翔平の投手復帰は成功なのか。2014年の田中将大から考える。<Number Web> photograph by Getty Images

88日ぶりに投手として復帰したが今季2敗目を喫してしまった大谷翔平。

本人の自覚もちゃんとあっての降板。

 本人も「走っていない」という自覚はあった。

 それでも何とか押さえ込もうと格闘するが、フルカウントからケンプを歩かせ、続く1番のスプリンガーに1ボール2ストライクからの5球目、甘く入ったスライダーをレフトスタンドに運ばれてしまった。

 続くホセ・アルトゥーベ内野手を二ゴロに打ち取ったところで、球数が49球となりソーシア監督が交代を告げにベンチを出た。

投球内容より肘の違和感確認が優先。

「決まった球数の中で、2点取られてマウンドを降りてしまった。自分としてはあまり仕事ができなかったのかなと思っています」

 試合後の会見で大谷はまずこう語っている。

 ただ状況からすると、点を取られたかどうか、先発の仕事ができたかどうかよりも、まずは肘に違和感なく、きちっとボールを投げられたかを試されたマウンドだった。

 指に打球を当てるまでの1、2回は150キロ台のストレートを連発した。最速は1回、タイラー・ホワイト一塁手の2球目に投げた99.3マイル、159キロで、全ストレート27球のうち指に打球が当たるまでの17球のうち、わずか1球を除いてはすべて150キロを超えていた。

「そんなに力を入れるつもりはなかったんですけど、マウンドで投げるということから勝手に出力が上がってしまったのはあった。それなりにいいボールもあったかと思う」

 3回での降板は、打球の当たった右手の腫れと、1回に途中から腰が張り出してそちらも次第に強くなったことが原因だった。

 ただ投げる中で、肝心の肘については「問題はなかった」と語っている。

【次ページ】 すでに優勝争いから脱落してるが……。

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