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大谷翔平の投手復帰は成功なのか。
2014年の田中将大から考える。

posted2018/09/03 19:00

 
大谷翔平の投手復帰は成功なのか。2014年の田中将大から考える。<Number Web> photograph by Getty Images

88日ぶりに投手として復帰したが今季2敗目を喫してしまった大谷翔平。

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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 右肘の靭帯損傷で6月6日以来、マウンドを遠ざかっていたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が現地時間9月2日(日本時間同3日)のヒューストン・アストロズ戦の先発でマウンド復帰を果たした。

 2回3分の1、打者11人に対した大谷は、3回無死一塁からジョージ・スプリンガー外野手に2ランを打たれ、次打者を二ゴロに打ち取ったところで交代。49球を投げて2安打2奪三振、与えた四球は2つという内容だった。

 復帰登板でいきなりのアクシデントだった。

「僕はあまり手を出したことがなかったので、自分でもびっくりしました。反応で何となく捕れる感じだったので、何となく手が出てしまった。出さない方がいいと思うので、そこも含めて我慢できるようにしないといけない。しかし、何とか1個のアウトを必死に取りに行くのも大事だし、そういう気持ちも大事だと思います。僕は捕るつもりでした」

 2回だった。

 この回先頭のマーウィン・ゴンザレス外野手が打った投手左への打球。咄嗟に反応した大谷が、右手を出して打球を捕りにいってしまったのだ。

 右手薬指の根元付近に当たって跳ねた打球を三塁手のテイラー・ウォードが処理して一塁でアウトにしたが、代償は小さくなかった。

 すぐさま心配してマイク・ソーシア監督がマウンドに行きかけたが、それを大谷が制してその回は三者凡退に終わった。

 しかし3回、大谷の投球は一変してしまった。

急に球速が落ちた大谷。

「投げられるならいけるところまで、しっかり仕事をしていくのが先発の役目。下がることまではない、大丈夫かと思ったんですけど……。当たった直後より(3回の方が)違和感があった」

 3回、先頭のトニー・ケンプ外野手の初球で影響はすぐにわかった。

 初球のフォーシームの球速は88.9マイル(143キロ)しか出ていなかった。2球目も90.2マイル(145キロ)でカーブを挟んだ4球目も91.9マイル(148キロ)だ。150キロオーバーを連発していた2回までから、急激に球の走りが落ちてしまったのである。

【次ページ】 本人の自覚もちゃんとあっての降板。

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