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<MLBスーパースターズ2018>
クレイトン・カーショウ
「悲運に挑むスーパーエース」 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

PROFILE

photograph byYukihito Taguchi

posted2018/09/07 06:00

<MLBスーパースターズ2018>クレイトン・カーショウ「悲運に挑むスーパーエース」<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi
 タイトルも高額年俸も手にした投手たちがこぞって欲しているのは世界一の称号だ。
 マウンドで獅子奮迅の活躍をしながらもいまだ栄冠に遠い彼らの終盤戦をリポート。

 戦いはまもなく最終盤に入る。

 昨年はポストシーズン登録の期限となる8月31日の制限時間ギリギリに、メジャーの勢力図を激変させるトレードがあった。その交渉が成立しなければアストロズのワールドシリーズ初優勝はなかったかもしれないし、そのトレードで加入したジャスティン・バーランダーが、感極まった表情で次のように語ることもなかった。

「こんな夜こそが、長い間ずっと思い描いていたものなんだ」

 バーランダーは2005年のメジャー昇格後、所属するタイガースに留まらず、球界を代表するスーパーエースとして君臨してきた。ノーヒッター2回、投手としての最高の栄誉であるサイ・ヤング賞に輝き、MVPにも選ばれた。手に入らなかったものは、チャンピオンリングだけだったのだ。

 バーランダーのように「スーパーエース」と呼ばれながら、いまだ世界一に届かない男たちの思いに迫った。


「そりゃ、勝ちたいよ。この部屋(クラブハウス)にいる全員が同じ思いさ」

 クレイトン・カーショウ(ドジャース)はマウンド上とはうって変わって柔和な表情で言った。こちらが素顔に近いらしいが、担当記者によると、登板日はチームメイトでも声をかけることが憚られるほど硬い表情を崩さず、まるで別人だという。

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