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マイアミで左腕を叩いてから22年。
西野朗の時間と時計へのこだわり。 

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木本新也

木本新也Shinya Kimoto

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posted2018/08/22 07:00

マイアミで左腕を叩いてから22年。西野朗の時間と時計へのこだわり。<Number Web> photograph by AFLO

「このまま終わってくれ」と願う1分1秒は長い。アトランタでもロシアでもそれは同じだった。

時計のコレクションは50本、使い分けも。

 西野氏はアトランタ五輪を機に腕時計にこだわりを持つようになった。現在、コレクションは約50本。自宅にある高級ワインディングマシーン(機械式腕時計のゼンマイを巻き上げる装置)に入れて大切に保管している。

「トレーニングの時はコンマ何秒まで見られるデジタルの時計、リラックスする時は長針と短針だけがあればいい。プライベートでは、できるだけ時間を考えたくないので、秒針がある時計は避けています」と使い分けている。

 7月末で日本代表の監督を退任。現在はフリーの立場で、8月14日に都内で開催されたイベントにゲスト出演した際にはカメラのフラッシュを浴び「まぶしくて仕方がない。ライトに慣れてないですからね」と苦笑いしていた。退任後はウォーキングや寺社仏閣巡りなど趣味に時間を割くとともに、W杯を冷静に振り返る時間も増えた。

本人の第一希望は現場復帰?

「わずか2カ月、日本代表の監督をやらせてもらっただけなので、その評価は正確には出ていないと思っている。(ハリルホジッチ元監督から)体制が変わったことでチームがガラリと変わったことは多分にある。

(16強進出が)自分の指導力だとは感じていない。3試合目(ポーランド戦)の残り10分の戦い方、最終戦のベルギー戦の最後の30分の使い方など、正解、不正解、不本意、色々な状況があり、悔いることもたくさんある。サッカーは1秒、コンマ何秒の世界での戦い。W杯の時間は今までの体験とは違った。通じない時間帯が多かったと思います」

 今後の去就は未定。日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「今後もいろいろと関わってほしい」と語っており、何らかのポストを用意する可能性が高い。

 一方で西野氏は「自分には現場が一番。指導者に対しての意欲は捨てたくないと思っています」と将来的な監督復帰に意欲を示している。W杯16強入りの経験を監督という立場で現場に還元する日は来るのか。緑のピッチで、デジタル時計を左手に巻くダンディーな姿を、また見たい。

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