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ヤマハ・清宮監督「もちろん日本一」
トップリーグの短期決戦が始まる。
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph byMasataka Tara
posted2018/08/16 08:00
ヤマハを強豪にした清宮克幸監督だが、日本一にはまだ手が届いていない。今年は大きなチャンスである。
新戦力が加わっても、軸のスクラムは不変。
トップリーグ王者へ向けては、今年に入って南アフリカ代表にデビューした快速フランカー、クワッガ・スミスを獲得。注目を集めている。
「(クワッガ・スミスは)流れを読み、流れを変えられる。そういう選手がヤマハのフォワードにひとり加わると、チームは大きく変わるかなと思っています。ただ、チームがやることは変わりません」
ヤマハ発動機の変わらないもの。
そのひとつは、2011年から清宮監督、長谷川慎FWコーチ(現日本代表スクラムコーチ)が二人三脚で注力してきたスクラムで間違いない。
国内チームの多くがニュージーランドなど南半球のラグビーを追いかけるなか、スクラム練習をするためだけにFW選手が北半球のフランスへ遠征。前代未聞の取り組みで強化してきた。
「(スクラムへのこだわりは)今年も変わりません。時間をかけて、プライドをもって作った部分は、他のチームと差が出るところ。そこを軸にゲームを組み立てていきます」
日本ラグビー屈指の名将は、就任4年目の2014年度にヤマハ発動機を日本選手権初優勝に導いている。
日本一までに越えるべき「最後の一線」。
ただ、トップリーグ王者の栄誉にはいまだ浴していない。目指すところは言うまでもない。
「もちろん日本一。この4年間トップ4を維持しているので、最後の一線を越えるべく、自分たちの強みを作っていきたいですね」
「相手が誰であろうとも、ヤマハのプライドはセットプレー(スクラムやラインアウト)にある。そういうプレーが目立つ試合をすれば、ヤマハの力を発揮できるんじゃないかなと思います」
短期決戦の号砲は、8月31日だ。