福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史のロシアW杯ベスト11。
「クルトワは存在が反則(笑)」
posted2018/07/18 17:30
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph by
Getty Images
「ロシアW杯のベストイレブンを選んでください」とリクエストされて、ここ数日間じっくりと考えましたが……めちゃくちゃ難しい!
いろいろ違う国から選びたいし、最後まで勝ち残ったチームを重視したい気持ちもある。何より日本の選手たちも本当に頑張っていたので入れたいし……。「11人に絞るのは無理だろ~」と、楽しみながら悩みました(笑)。ということで、各ポジションで印象に残った選手に触れつつ、ベストイレブンを選んでいきますね。
まずはGKですが、ここはベルギーのクルトワでしょう。今大会通じて最も安定したプレーぶりだったし、ここぞの場面でスーパーセーブも連発した。彼があれだけのプレーを見せてくれたからこそ、ベルギーも安心して攻められたんだと思います。最終ラインは裏を取られる場面がたびたびありましたが、そのピンチも全く慌てず処理する。そこにメンタルの強さを感じました。
あの手足の長さと跳躍力は……。
そして「このコースは決まる!」というシュートを防ぐ身体能力です。準々決勝ブラジル戦の終盤、ネイマールが放ったシュートを弾いた場面が象徴的ですよね。199cmの長身であの手足の長さと跳躍力……クルトワの存在自体が反則だろ、と言いたくなります(笑)。
また日本戦での最後の場面、CKをキャッチしてカウンターの起点になったように、守備から攻撃に移った瞬間の判断やプレーの正確性も群を抜いている。攻撃的なチームにあってその存在感は本当に大きかった。
最終ラインは4バックです。今大会ではサイドバック、ウイングバックにすごくいい選手が多かったので……ここが一番の迷いどころです。
マルセロ、ルーカス・ヘルナンデスにパバール、ムニエとシャドリ、ラクサール、ブルサリコ、トリッピアー、キミッヒ。それぞれの良さを目の当たりにしただけに、うーん……全員選びたい(笑)。でも、ここは左マルセロ、右ムニエにします!