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西武・森友哉の正捕手定着を信じて……。
大きな批判は大きな期待の表れである。
posted2018/06/28 11:15
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
Kyodo News
埼玉西武ライオンズの森友哉が、35万3879票を集め、2015年以来の2度目となるファン投票第1位でオールスターゲームに選出された。
'15年には10代の選手としては28年ぶり2人目の快挙となるホームランを記録し、鮮烈な球宴デビューを飾っているが、指名打者部門だった'15年とは違い、今年は本職の捕手部門での選出である。
今シーズン、森はここまで62試合に出場し(6月26日現在)、2割8分6厘、7本塁打、40打点の成績を残している。5月こそ2割3分5厘と調子を落としたが、3月、4月はともに3割以上の打率をキープし、勝負強さも際立った。
納得のファン投票第1位だ。
今季の森は、決して順風満帆ではなかった。
開幕当初は多和田真三郎が投げる際にマスクをかぶっていた森だったが、徐々に捕手としての出場機会を増やしてきた。
6月24日には榎田大樹の登板試合でも捕手として先発出場。好リードとスリーランホームランで榎田の6勝目に花を添えた。これまで、先発する投手によってキャッチャーを使い分けてきた辻発彦監督も、森の捕手としての積極的起用を明言している。
ただし、今シーズン、ここまでのキャッチャー森は、決して順風満帆ではなかった。
3月4月、打線が爆発し首位で好発進したライオンズだったが、開幕当初から投手陣には不安要素が残されていた。
5月、その課題が露呈する。
先発投手が大量失点して降板し、先発が好投すれば中継ぎ投手陣が逆転を許すなど、なかなか歯車がかみ合わなくなったのだ。