ロシアW杯PRESSBACK NUMBER
ロナウドの運動量と支配率の反比例。
薄氷のポルトガルこそW杯の面白さ。
text by
杉山孝Takashi Sugiyama
photograph byGetty Images
posted2018/06/26 14:30
メッシに続いてクリスティアーノ・ロナウドもPK失敗。軒並み強豪が苦しむからこそ、今大会は面白い。
あのスペインとポルトガルが1勝のみ。
試合は、まだ終わらなかった。
89分、交代で入っていた左サイドバックのミラド・モハマディが、パスカットからの中央へのドリブル侵入で端緒を開き、クロスまでつなげる。シュートには至らなかったが、この日3度目のVARには持ち込めた。ようやく4分後にDFのハンドが認められ、カリム・アンサリファルドの同点PKが決まった。
最終的に、イランは勝利と16強に届かなかった。グループ突破もスペインとポルトガルという、開幕前の下馬評通りに落ち着いた。
だが、この2チームが1勝どまりになるとの予想は、決して大勢ではなかったはずだ。
現ヨーロッパ王者、そして6度目のバロンドールへギラつく現バロンドール保持者が、最後の最後まで冷や汗をかいたグループステージ。
世界は広く、だからこそW杯は面白い。