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NYの子供達まで絶賛する“二刀流”。
「大谷翔平は偉大な選手になるよ!」
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byAP/AFLO
posted2018/05/31 07:00
“ベーブ・ルースの建てた家”ヤンキースタジアムでも注目された大谷翔平。野球の本場で二刀流ブームを起こせるか?
大谷のプレーはYouTubeでチェック!
ヤンキースのユニフォームを着たトーマス・チャーウッドくん(12歳)とクリス・カーソンくん(13歳)はニューヨーク市の東、ロングアイランドから1時間半かけて観戦に訪れていた。2人ともチームではピッチャー兼内野手としてプレーする。体格がよく、チームでは中心選手であることが一目で窺えた。
「オータニの試合をテレビ中継で見たことはないけれど、YouTubeで試合翌日にチェックしているんだ」と話すのはトーマスくん。
エンジェルスの本拠地ロスとニューヨークの時差は3時間。ロスの時間で夜7時試合開始の場合、ニューヨークは夜10時。小・中学生がテレビ観戦するにはちょっと厳しい時間帯だ。また東海岸ではなかなか西海岸のチームの試合はテレビ中継されない。そういう状況下、トーマスくんにとって大谷は、YouTubeでチェックしてでも見たい選手、ということなのだろう。
「二刀流選手というだけではなく、オータニは本当にすごい選手だと思う。僕はオータニのスイングが大好き」と言う。
クリスくんは「ほとんどのピッチャーが、投げることに集中するためにバッティングはやらなくなるんだと思う。でもオータニは2つのポジションで毎日集中して頑張っている。アメリカンリーグのほかのピッチャーが真剣にバッティングをする姿を見てみたいな。どれだけ打てるのか気になる」と話す。
ヤンキースファンも「憧れている子は多いよ」。
大谷選手とほかの投手のバッティングを比較してみたい、と思うのは野球少年だけではなく、我々も同じだろう。
投げるのと打つのどちらが好きか尋ねると、2人は口を揃えて「バッティング!」と答えた。「打ち取った時もうれしいけれど、でもホームランを打った時の『やったーーーー!』っていう気持ちにはかなわないよ。オータニもそうだと思うよ」と言い、クリスくんはこう続ける。
「僕たちはヤンキースファンだけど、今日、オータニを見るのが待ちきれない。オータニに刺激を受けて、憧れている子は多いと思うよ」