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ベイ打線復調の切り札!
梶谷隆幸、1番起用の意味。
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKyodo News
posted2018/05/26 11:30
昨季は21本塁打、21盗塁で、球団では長崎慶一以来39年ぶりとなる「20-20」を記録した。
「肉体的な衰えは感じていないし」
もちろんグリーンライトの権限が与えられており、出塁すれば積極的に次の塁を狙う。
「ただ試合間隔が空くと、なかなか走れなくなるんです。今も全部行こうとしているのですが、ちょっと遅れる感じがあって、スタートを止めるといった感じなんです」
右肩痛で出遅れ、4月24日に一軍登録。徐々に調子を上げており、本番はこれからといったところだろう。
ただ梶谷にとって懸念されるのは、シーズンが進むにつれ体重が落ち、パワーや体の切れを失っていくことだ。毎年のように夏から秋にかけて体重減で苦しんでいる。
「ホント、僕は寝るだけで前の晩から2kgぐらい体重が落ちちゃうんで、そこはネックですよね。もう結婚して、嫁さんに栄養管理してもらうしかないかも」
そう梶谷は冗談を言うが、今年に賭ける意気込みは例年以上だという。ここ2~3年のようにレギュラーを確約されているわけではなく、競争は熾烈を極めている。
「打てなくなったら、すぐクワ(桑原)やカミ(神里)に代えられてしまうでしょうね。若い子には負けたくないし、ここはもう数字で表すしかない。とにかく必死です。
今年30歳になるのですが、チーム全体をみればまだまだ中堅どころ。肉体的な衰えは感じていないし、一番脂が乗る年代。もう一回、レギュラーを獲りにいきたい」
謙虚ながらもどこか自信を漂わせる梶谷。
その身体能力も含めたポテンシャルは誰もが認めるところであり、20年ぶりのリーグ優勝を実現するためにも、梶谷の大爆発が必要不可欠であることは間違いない。