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母親に叱られるほど気弱な青年監督。
サウスゲイトはW杯で母国再建なるか。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2018/05/26 09:00

母親に叱られるほど気弱な青年監督。サウスゲイトはW杯で母国再建なるか。<Number Web> photograph by Getty Images

ここ近年国際大会で力を発揮できないイングランド。サウスゲイト監督のもと、新世代が躍動できるか。

ベスト8は現実的な目標として。

 幸いなことにイングランドにとってのロシアW杯は、チュニジア戦、続いてパナマ戦と勝ちにいくべき連戦で始まる。

 3バックには、ストーンズの左右にも攻撃意欲を持つハリー・マグワイアとウォーカーを配し、ウイングバックも、左はダニー・ローズ、アシュリー・ヤング、右はキーラン・トリッピアー、アレクサンダー・アーノルドと、誰が来ても攻撃的となる。

 ダイアーには気の毒だが、アンカーは指揮官の信頼が厚いヘンダーソンに任せる。そして前線は貴重な「閃き」を秘めるデル・アリと、連係で攻撃を加速できるジェシー・リンガードやラヒーム・スターリングが、主砲のケインをサポートする。この3-1-4-2は、スピードも切れ味も十分な攻撃的システムとして機能を予感させる。

 W杯開幕に臨む陣容は、6月2日のナイジェリア戦と7日のコスタリカ戦を経て正式決定されるわけだが、5月終盤のイングランド国内では巷の見方も変わり始めた。

 メンバー発表前までの「ベスト8なら御の字」から、「ベスト8は現実的」へと変わりつつあるのだ。ただし、そこには「長所を生かせば」との条件が付く。つまり、8強入りという結果以上に、攻撃的に戦う姿勢に期待が寄せられているわけだ。

 サウスゲイトはFAが復興達成のターゲットと定めている2022年W杯まで、2年間の契約延長が噂されている。そんな監督の下、あくまでも前向きに、代表の未来像に向けて1本筋の通った戦いをロシアのピッチで披露できれば、準々決勝を待たずに敗退となったとしても、イングランドには異例の夏が訪れそうだ。

「期待外れ」ではない、W杯の夏が――。

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