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大谷翔平以外にイチローと青木も?
メジャーで増える臨時の“二刀流”。
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byAFLO
posted2018/04/12 17:30
もともと高校の頃は投手をやっていたイチロー。日本のオールスターで登板したことも。
青木の場合は完全に救援陣の負担軽減。
青木宣親(当時アストロズ)の場合、完全に救援陣の負担軽減が目的の登板だった。2017年6月30日のヤンキース戦の9回に救援し、1回1安打3失点2四球。宮崎・日向高時代以来となる実戦登板を果たした。試合後は「メジャーでマウンドに立つことはひとつの夢だった」と振り返ったものの、「ホント、あまりやるもんじゃないね」と、偽らざる本音もこぼした。
今季は、4月7日にレイズのダニエル・ロバートソン内野手が、レッドソックス戦で救援しており、モッターは2人目。長期連戦が重なり、救援陣の疲労が蓄積される夏場には、さらに野手の登板機会が増える可能性は高い。
ただ、念願のマウンドを踏んだ当時、イチローは「2回目はいらないです」と笑った。
大差の試合で野手が登板する場合、結果や内容は求められない。
だからこそ、投手として時速160キロの速球を投げ、打者として3試合連続本塁打を放った事実は、球界の常識でも尋常の域ではない。
大谷が挑んでいる「二刀流」の難しさは、登板経験のある野手が、最も理解しているのかもしれない。