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史上最悪扱いからバルサの名脇役。
パウリーニョは異彩を放つ肉体派。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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photograph byGetty Images

posted2018/04/12 07:00

史上最悪扱いからバルサの名脇役。パウリーニョは異彩を放つ肉体派。<Number Web> photograph by Getty Images

バルサの中盤で異彩を放つパウリーニョ。ロシアW杯でもセレソンとして活躍が期待される。

「俺を表現する言葉は『乗り越える』だ」

 4部リーグながら母国でプロデビューしたパウリーニョは、チームを2部まで導いた後、ブラガンチーノを経て名門コリンチャンスへ加入。ブラジル代表まで上り詰め、南米(リベルタドーレス杯)と世界(クラブワールドカップ)の頂点にも立った。

 2013-2014シーズンに加入したトッテナムでは、ブラジルW杯準決勝ドイツ戦の大敗がトラウマとなってパフォーマンスを落とし、「クラブ史上最悪の選手」とまで言われたが、中国の広州恒大で輝きを取り戻し、ブラジル代表にも返り咲いた。

 そして、バルサ入りである。

 ブラジルのスポーツ専門ポータルサイトのインタビューで、パウリーニョは自らをこう分析している。

「物事に対する俺の姿勢を最もうまく表現する言葉は『乗り越える』だよ。女房にいつも言ってるんだ。バルサでは毎日何かを学ぶって」

 浮いたり沈んだりのキャリアの中で、彼はまた謙虚な態度も身に付けたのだろう。

 分からないことがあるときは迷わずメッシやスアレスに助言を求め、2人の勧めに従って監督のところにも話をしにいくという。

 素晴らしいバイプレーヤー。

 こういう選手がいるからこそエースが光る。

 チームは強くなる。

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