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長谷部誠が代表で今も盤石な理由。
チーム内競争とコミュニケーション。
posted2018/03/22 11:40
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Getty Images
フランクフルトが好調だ。
前半戦を8位で終了すると、後半戦は3戦負けなしでスタートし、一気に4位まで順位を上げている。
首位バイエルン以外は混戦が続く今季のブンデスリーガ。順位の入れ替わりが激しいが、3月17日ホームでマインツを3-0で下したフランクフルトは再び4位となり、来季のチャンピオンズリーグ出場圏内に浮上した。
昨季も前半戦4位で折り返したものの、第24節のバイエルン戦で長谷部が負傷退場し、そのまま離脱したことが影響して、最終的には11位まで順位を下げている。
しかし、今季の長谷部はウィンターブレイク後10試合すべてに先発。6勝1分3敗という結果に貢献している。リベロ、ボランチと2つのポジションで起用される長谷部は、試合中のポジション変更も可能なため、コバチ監督にとって不可欠な選手だ。
「ポジションを変えることで頭のスイッチを切り替えることは、そんなに難しいとは考えていない。自分が使われている意味っていうのは、試合の中で相手がシステムを変えてきたときに、こちらもそれに応じて変えられること。
ボランチでもプレーできるし、ディフェンスラインにも入れる。そういう部分で自分がいる意味は大きい。そういうところを示していかないと、このチームは競争が厳しいので、簡単に出られなくなってしまうから」
クラブでは競争を煽られ、結果に直結。
長谷部は、自身も含めたチーム内競争が結果に繋がっていると実感している。
「本当にレギュラー争いが激しく厳しい。選手数が多いですし、監督もメンバーを代えたり、競争を煽るような使い方をする。それがチームの得点力を生んでいると思う。
前節のドルトムント戦は、アディショナルタイムで失点して敗れるという嫌な終わり方だったけれど、内容自体は手ごたえのある試合だった。後半戦はこれでホーム6連勝(リーグ戦は5連勝。カップ戦1勝)なので、ホームでの試合に絶対的な自信がみんなにもあると思う。このチームが今良いのは、アウェーで負けてもホームでは勝っているところですね」