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ついにMotoGPに日本人ライダーが復活!
26歳の中上貴晶が狙う、夢の表彰台。
posted2018/01/27 09:00
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph by
Satoshi Endo
2018年のシーズン開幕に向けて、今月下旬からマレーシアのセパンでMotoGPクラスの公式テストが始まる。
今年の最大の注目は、2年連続4回目のタイトルを獲得した若き天才ライダーマルク・マルケス(ホンダ/24歳)の連覇を止めるのはだれなのか。そして、日本のレースファンにとっては、LCR・Hondaから日本人としては4年ぶりにフル参戦となる中上貴晶の走りとなる。
1992年2月生まれの中上はもうすぐ26歳。
10代でMoto3とMoto2を経験、20代になると同時にMotoGPクラスにスイッチしていく現在の流れとしては遅すぎるくらいだが、中上にとっていまのMotoGPクラスは、グランプリを運営統括するドルナ・スポーツの育成プログラムや同じカテゴリーで一緒に戦った同期の仲間たちがたくさんいて、精神的には楽な状況となっている。
昔からレースで戦ってきたライバルも多いMotoGP。
チャンピオンのマルケスを筆頭にティト・ラバット(28)、スコット・レディング(25)、アンドレア・イアンノーネ(28)、ブラッドリー・スミス(27)、昨年活躍するも今季病気で欠場のヨーナス・フォルガー(24)、そのほか、グランプリデビューしてからの同期としては、ヨハン・ザルコ(27)、ポル・エスパルガロ(26)、トーマス・ルティ(31)など、昔から一緒に戦ってきたライバルは多い。
対して、これまで一緒にレースを戦ったことがないライダーは、バレンティーノ・ロッシ(38)を筆頭に、ダニ・ペドロサ(32)、アンドレア・ドビツィオーゾ(31)、ホルヘ・ロレンソ(30)らのベテラン勢だけという状況で、MotoGPクラスのルーキーとはいえ、気心の知れた仲間が多いことは大きなメリットとなりそうだ。