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ついにMotoGPに日本人ライダーが復活!
26歳の中上貴晶が狙う、夢の表彰台。
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2018/01/27 09:00
テストでは最高の走りを見せてきた中上。あとは……MotoGPの本番でどれだけ実力を出し切れるか、にかかっている。
MotoGPデビューを控え、ファンの反応も予想以上に!
こうして、MotoGPライダーとして着々と準備を進めている中上だが、昨年9月にMotoGP昇格が発表されて以来、MotoGPライダーになったことの凄さを実感する日々が続いている。
まずは取材が比べものにならないくらい多くなったこと。さらに、昨年12月にツインリンクもてぎで開催されたホンダ・ファン感謝デーに出席したときのファンの反応が、予想以上のものだったからだ。
「フル参戦する日本人ライダーが4年ぶりということもあるのだと思う。自分が思っている以上に今年のシーズンを楽しみにしてくれているファンが多いことを実感した。
まだ、MotoGPのテストに2回参加しただけなのに、街を歩いていて声も掛けられるようになったし、注目してくれているということを実感している」
デビュー以来サポートし続けてきた、ホンダと出光興産。
中上は全日本デビュー以来、いろんな形でホンダのサポートを受けてきた。ホンダからは、「Moto2チャンピオン獲得、Moto2クラスでチャンピオン争いをすることがMotoGPクラスに昇格する条件」と言われてきた。
そのどちらも達成することはできなかったが、先にも書いた通り、中上の高いポテンシャルを評価してのMotoGPデビューとなった。
なかなかスポンサーがつかない日本人ライダーがMotoGPクラスで戦うには、日本のバイクメーカーのサポートが不可欠だが、Moto2時代からサポートを受ける出光興産の存在もMotoGP参戦に向けて大きな追い風となった。
「いまはHRCのファクトリー契約ではないが、HRCライダーになれたことは、とても光栄です。マルクやダニ、そしてチームメートの(カル・)クラッチローはファクトリー契約。自分も一日も早くファクトリー契約を目指したい」