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千葉ジェッツの天皇杯連覇は革命だ。
6分間で20点差がついた魔の時間も。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2018/01/19 07:00
タイトルは、取れば取るほどチームの財産になる。千葉ジェッツの2連覇はそれ自体が巨大なアドバンテージなのだ。
ジェッツに敗れたチームは強くなる。
阿部は言う。
「大野さんの言葉どおりですよね。言いわけなんて、作ろうと思えばいくらでも作れる。でも言いわけに逃げてもどうしようもない。だから、チームとして1つになろうと、この大会中はみんなで常に言っていたんです。それが、決勝戦では40分間やりきれたと思います」
昨シーズンのBリーグは、天皇杯でジェッツに敗れた栃木ブレックスと川崎ブレイブサンダースがファイナルに進んだ。彼らはジェッツに敗れたことを、自分たちの課題に向きあうきっかけに、成長へのモチベーションに変えた。
今年の天皇杯で敗れた栃木も、三河も、あるいは東地区の首位に立つアルバルク東京も、ジェッツの優勝を燃料に変えてくるだろう。
およそ2週間の中断期間を挟んで今週から再開されるリーグ戦において、自分たちを倒そうとする者たちを上回る成長を、ジェッツは求められているのだ。そして、それが成し遂げられてはじめて、ジェッツにとって悲願のリーグ優勝は現実味を帯びてくることになる。