JリーグPRESSBACK NUMBER
ヴェルディ昇格へ内田達也が躍る。
J2でも“今野レベル”のプレー基準を。
text by
海江田哲朗Tetsuro Kaieda
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/11/26 07:00
徳島戦後、チビッ子ファンとのハイタッチに応える内田。職人肌タイプとしてヴェルディに不可欠なピースとなっている。
内田が基準に置くのは、今野泰幸のレベル。
内田が基準に置くのは、G大阪でポジション争いを挑んだ今野泰幸のレベルだ。要するに、日本トップレベル。そもそも外に出ることを志願したのは、成長のためにより多くの出場機会を求めたからである。
燃焼し切れていない者にとっては、あと2試合戦えるチャンスがあるというのは幸いだった。
「プレーオフでは、もっといいプレーをしたい。勝つために、もっといいプレーを」
サッカーにも音楽のような主旋律と副旋律があり、内田の本質は後者を担う人だ。メロディが流れる裏で、全体を下支えするテンポを正確に刻む。しかし、それだけに甘んじていては上のステージに到達できないことを選手の本能が訴える。
11月26日、プレーオフ準決勝の相手は、4位のアビスパ福岡。今季、二度の対戦では0-1と0-0と、1点も奪えていない。直近のゲームでは東京Vが優勢に試合を進めたが、福岡は主力のウェリントン、冨安健洋、ジウシーニョが出場停止で、キャプテンの三門雄大も負傷で欠場だった。
プレーオフのレギュレーションは年間順位が上のチームにアドバンテージが与えられ、東京Vが勝ち上がるには必然的にゴールがいる。内田がチームとともに積み上げてきた成果を証明するには、絶好の機会だ。