プロ野球PRESSBACK NUMBER
源田壮亮から始まった西武走塁の輪。
いまや盗塁数はパで断トツの129に。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2017/11/22 11:30
ルーキーながら遊撃手の定位置を確保した源田の活躍がチームに相乗効果を生んだ。
「走るライオンズ」は頂点を目指す武器になる。
辻発彦監督が就任した際に「走る野球」を目標として掲げたことで、チームの最重要課題が明確になった。その覚悟は確実に首脳陣へも伝わった。そして、こうした首脳陣の地道な指導が実り、徐々にライオンズは「走る意識」を取り戻している。
辻監督が現役時代、日本シリーズで見せた伝説の走塁のように、かつて、ライオンズ戦士は相手守備の一瞬の隙をついて、次の塁を果敢に狙うのが当たり前だった。そしてベース上で「特別なことではない」とでも言いたげな表情で、ユニホームについた土を掃う姿を見るのはとても誇らしかった。
2017年に兆しを見せた「走るライオンズ」の完全復活が、頂点への確かな道しるべとなるはずである。