ぶら野球BACK NUMBER
ハマスタに野球ファンの楽園を見た……。
プロ野球が染みた街・横浜での日本S。
posted2017/11/15 11:00
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph by
Yasutaka Nakamizo
野球ファンにとって最高の幸せはなんだろうか?
それは応援しているチームの日本シリーズ観戦旅行に行くことだと思う。
自分は巨人ファンなので、2012年の札幌、2013年の仙台は今でもよく覚えている。有給休暇を取ってぶらり向かった北海道で、地下鉄福住駅から雨の中をダッシュ。球場に到着すると、目の前を横切りライトスタンドへ飛んで行く打球を目撃した。巨人のジョン・ボウカーが、当時日本ハムのエース吉川光夫から放った先制アーチである。で、その吉川のミッちゃんは巨人に移籍してきて今季何勝を挙げたんだっけな……とか書き出すと死ぬほど暗いコラムになるからやめておこう。
ハマスタでの応援前に、まずは中華街で腹ごなしだ!
2017年秋、日本シリーズ観戦旅行の権利を手にしたファンはソフトバンクとDeNAの2チームだ。
戦前は広島と福岡の長期観戦予定を立てていたが、CSファイナルでDeNAが勝ち上がったため急遽横浜へ。
行くぞ、ハマスタ!
その前に中華街で腹ごしらえだな。
なんつって元町・中華街駅に降り立つと、駅構内では「日本一を決める闘い。」とシリーズのポスターがお出迎え。
よく晴れた空の真下、街をぶらつくと仮装した子どもたちや若者で街が賑わっている。そうかハロウィンか。
そうだ今日の先発はウィーランドだ。10月31日午後、横浜はハロウィンと日本シリーズのふたつの祭りで賑わっていた。
プロ野球が街の風景に馴染んでいる横浜。
熱々の豚まんや肉饅頭を食べ歩きしながら、目につくのは街中のいたるところに掲げられているDeNAの選手フラッグである。
あそこには筒香嘉智とホセ・ロペス、向こうには宮崎敏郎と梶谷隆幸、単独でラミレス監督……。
DeNAの選手たちが横浜の街の風景として馴染んでいる。
素直に羨ましいなと思った。
だって、東京の街に巨人選手のポスターは東京ドーム近くの後楽園界隈だけだ。