ぶら野球BACK NUMBER
ハマスタに野球ファンの楽園を見た……。
プロ野球が染みた街・横浜での日本S。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2017/11/15 11:00
普段はオシャレな人達が闊歩する元町通りだが……今日ばかりは主役はベイスターズである!
東京ドーム……そのボンヤリとした存在感。
良くも悪くも、花の都大東京は広すぎる。
巨人戦が地上波中継されまくっていた頃は、清原や桑田のような全国の野球少年が勝手に死にたいくらいに憧れてくれるから、わざわざ企業努力する必要がなかった。
でも、今は違う。
そうなると、“ボールパーク”というより“観光地”や“巨大多目的ホール”ジャンルに近い東京ドームも、このままでいいのか問題に辿り着く。
スカイツリー、浅草寺、秋葉原、東京ドームと外国人ツーリストの観光ツアーに組み込まれ、野球の試合がなくても「乃木坂46がツアー2日間で10万人動員」とかニュースになるあの感じ。
正直、野球界の流れからしたら30年近く前の昭和の時代に開場した屋根付き球場は悲しいくらいに古い。ただ、雨に悩まされたこのポストシーズンを見ていても、やはり日本の気候においてドームというのは捨てたもんじゃないのも事実だ。
さあこれからどうする?
東京ドームのそのボンヤリとした立ち位置は、今の巨人を象徴していると書いたら言いすぎだろうか。ここで新球場建設プランでもドーンとぶち上げたら、暗いニュースが続くチームの雰囲気も一変する気がするのだが……。
19年ぶりの日本シリーズはオールドファンの同窓会。
「ご自由にどうぞ」
なんと横浜スタジアム近くのコンビニでは選手名鑑が山のように積まれ、無料配布されていた。店内では大量のラミレス人形まで販売している。
まさに祭り。
「すき家」の店内は客のほぼ全員がDeNAのレプリカユニフォームを着用だ。見渡す限り、ブルーライト・ヨコハマ。青、青、青、どさくさに紛れて俺もサッカー日本代表サムライブルーのひざ掛けを持参してきた。