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提案したいドラフト関連イベント。
春の球宴『ルーキードームツアー』! 

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ダンカン

ダンカンDankan

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2017/10/29 08:00

提案したいドラフト関連イベント。春の球宴『ルーキードームツアー』!<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ドラフトの目玉だった清宮幸太郎も、翌年春から一軍でプレーできるという保障はどこにも無いのである。

プロ入り後、一度も一軍でプレーできない選手たち。

 でも例えば実働5年の選手が、一度でも一軍の試合でスポットライトを浴びたり、いや一度でも公式戦で東京ドームや甲子園のグラウンドに立てたとしたなら、それは彼らにとって一生の財産となり得るのではあるまいか……。

 現実というモノはどこまでも非情に出来ていて、ただの一度も一軍に上がることなく静かにプロ野球界を去っていく者も決して少なくはないのである。実際のところ、選ばれた人間だけが入れるプロ野球球団の一員に晴れてなれたのに、一度も華やかな舞台に立つことなく消えてゆく者たちの心情とはどんなものなのだろうか?

 今年も例年通りにドラフト会議が行われ、100名を越える新入団選手が誕生した。それは同時に同じ数の退団選手ができるということなのである。

プロ1年目の選手に、もっとやる気を出させるため……。

 正直なことを言えば、俺は若くしてユニフォームを脱ぐことになった選手に同情はしない。なぜならばプロ野球という世界は、「食うか食われるか、それがプロの世界」という、その一言に尽きるからだ。

 だから、シーズンオフによく放送されるトライアウトのドキュメンタリー番組も、番組としては好きだが、選手自身を応援する気は更々ない(トライアウトに関しては機会があればこのコラムで書こうと思っています)。

 そんな俺だけど……彼らが夢を最大限まで膨らませたうえで、「あの晴れの舞台に立つまでは!」というネバーギブアップ精神を少しでも長く持続させてあげることができないものか、と考えてみた。

【次ページ】 ルーキーだけがプレーする春の球宴を!

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