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鹿島で丸刈り流行、発端は曽ヶ端準。
あらゆるエピソードが男気だらけ。
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/10/14 07:00
クォン・スンテとの守護神争いは続くが、ピッチでもベンチでも曽ヶ端準の存在が鹿島に与える影響はいつだって大きい。
やっぱり「ソガさん、リスペクト」。
若手がよく興奮して話すことがある。レストランで食事をした帰り、店員から「曽ヶ端さんが払ってくれました」と言葉をかけられることがあるという。若手が別の席にいるのを見かけると、黙って会計をして帰る。家族と食事中の曽ヶ端へあいさつをしたときはもちろん、レストランにいたことに気がつかなかったときもある。「かっこいいですよね」。何人もの若手が、うれしそうに語っていた。
今季もスンテの声掛けで、シーズン初めにGK陣で食事会が開催された。その際も支払いは曽ヶ端だったという。本人に聞けば「年が上ですから」と何でもない話になる。ちょっとしたことが自然とできる。やってもらった方は、それだけで心が弾むものだ。
これだけ曽ヶ端のピッチ内外でのストーリーを聞くと、西や鈴木の言葉も、軽いものではないような気がしてくる。ただのいじりではなく、本心なんだろう。丸刈り頭の選手が増えたピッチを見るたびに、「ソガさん、リスペクト」の言葉が頭に浮かぶ。