香川と清武のインサイドハーフ同時起用はあり得る？

　最初に答えを探しておきたいのは、香川真司の立ち位置だ。3月のUAE戦のように、インサイドハーフの1枚で起用するのか。清武弘嗣が復帰してきた場合は、ふたりを横並びに配するのか。あるいは、どちらかひとりを先発に選ぶのか。

　よりレベルの高い相手と対峙するロシアW杯では、リスタートをこれまで以上に有効活用しなければならない。右足のキッカーとして、清武が浮上する。最終予選の終盤は井手口がCKやFKのキッカーを務めたが、戦列復帰を待って清武を呼び戻すべきだ。

　その時、香川にどのような役割を与えるのか。清武の招集が叶わない10月からでも、答えを探しておくべきだろう。

　左足のキッカーなら本田である。直接FKは久しく決めていないものの、ハリルホジッチ監督のチームで希少なレフティーであることに変わりはない。

　本田と同じ左利きでキックの精度が高い選手として、10月の2試合では小林祐希をテストしておきたい。9月のサウジアラビア戦に先発した柴崎岳がケガに見舞われていることを考えても、ヘーレンフェーン所属の25歳にインサイドハーフの適性があるのかどうかを見極めておくのだ。

　長谷部の招集を見送るなら、山口をアンカーに起用して井手口、香川、小林、高萩洋次郎らをテストする。高萩はアンカーに置いてもいい。ベルギーリーグで結果を残している森岡亮太も、インサイドハーフとしての可能性を確認しておきたいひとりだ。

　いずれにせよ、中盤の3人の序列を一歩先へ進めていくことが、今回の2試合のポイントになる。ロシアW杯へ向かっていくチームに求められるのは、不確定要素を消していくためのテストなのである。