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横峯さくらのオーバースイングが変わる!?
米国でシード落ち危機からの大勝負へ。
posted2017/08/31 08:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
8月中旬のアメリカ・テキサス州、気温は38度まで上がってきた。
ゆらゆらと陽炎が漂う真っ昼間のゴルフ場で、横峯さくらはコーチのコーリー・ランドバーグと時おり言葉を交わしつつ、丁寧にボールを打ちこんだ。
2時間の練習を終えると、クーラーの効いた施設内に引き揚げた。一息ついて、ソファにそっと腰を下ろした横峯に、現在の心境を筆者がたずねた。
「悔しい気持ちをとっくに通り越しましたね」
穏やかな口調だが、はっきりと答える。
「今は(復活の)プロセスを踏んでるところなので、これからかなと……」
今季は日米の両ツアーでの優勝を目標に掲げていたが、8月30日現在、出場した15試合のうち10試合で予選落ちを喫して、年間賞金ランクは140位。優勝争いに加われていないどころか、プロになってから最悪の成績である。
1月のオフシーズンでは、みっちり練習した。だが、いざツアーが開幕すると、プレーが安定せず結果が出なかった。
「昔のスイング」を追いかけていては勝てない!
ベストを尽くして調整したはずだったが、誤算は“体の変化”を軽視したことだった。
'09年の賞金女王になった20代前半と比べて、31歳の体の動きは違う。昔のスイングを求めすぎてしまっていたことに気がついた。
米ツアーで優勝を目指すには、自己流の技術と知識では限界だと感じ、横峯はついに決断する。
「コーチを探そう!」
プロ13年目にして、初めて自分から本格的にコーチをつける決心をしたのである。