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ハリルホジッチは2度も得点王に!
栄光の1983年、ナントのイレブン達。
text by
ロベルト・ノタリアニRoberto Notarianni
photograph byL'Equipe
posted2017/08/17 08:00
1982-'83シーズン王者だったナントのイレブン。前列真ん中でボールを持っている選手が、エースストライカーにしてリーグアンの得点王でもあった、若き日のハリルホジッチ日本代表監督である。
得点王に2度なっているヴァイッド・ハリルホジッチ。
●ブルーノ・バロンシェリ:ウィング、60歳、監督
フランス代表6試合、ナントには'75~'87年に在籍し391試合に出場(81得点)。膝の負傷で'85年に現役引退後、10年間にわたりヴァイッド・ハリルホジッチのもとでリール、レンヌ、パリ・サンジェルマン、トラブゾンスポル、コートジボワール代表のコーチを務めた。その後はナントに復帰し、'11~'16年にはランドリー・ショウバン、ミシェル・デアザカリアン両監督のもとでコーチとして働いた。昨シーズンは所属先がなかったが、コーチ業を続けたい意向で現在は就職先を探している。
●オスカル・ミュレール:MF、48歳で逝去
父親のラモン・ミュレールはニューウェルズ・オールドボーイズ(アルゼンチン)でプロデビューを果たしFCナントには'63~'66年に在籍(87試合出場、14得点)。'57年にロサリオ(アルゼンチン)に生まれ、後にフランス国籍を取得したオスカルも、'73年にナントに16歳で入団し'75年にプロデビューを果たした。'84年にレンヌに移籍するまで244試合に出場(38得点)。'88年に現役引退後はレユニオン島に移住したが、'05年8月19日に自動車事故により逝去。マルセル・ソウパン(旧スタジアム)には、彼の名前を冠したスタンドが今も残っている。
●ヴァイッド・ハリルホジッチ:CF、65歳、監督
'81年にベレシュ・モスタルからナントに移籍した彼は、'86年にパリ・サンジェルマンに移籍するまで192試合に出場(111得点)、リーグ得点王にも2度('83年、'85年)輝いた。現役引退後は'90年から監督に就任。クラブ(ベレシュ・モスタル、リール、レンヌ、パリ・サンジェルマン、ラジャ・カサブランカ、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ)と代表(コートジボワール、アルジェリア、日本)で輝かしい成果をあげている。'15年3月からサムライ・ブルーの監督に就任。現在はワールドカップ・アジア最終予選のグループBでトップに立っている。
●ジョゼ・トゥーレ:MF、56歳、元代理人
フランス代表16試合(4得点)、ナントには'79~'86年に在籍し156試合(61得点)に出場。「ブラジル人」の異名を持つテクニシャンであった彼は、優勝した'83年にはフランスカップ決勝でもパリ・サンジェルマン相手に後の語り草になる素晴らしいゴールを決めた(試合は3対2でPSGの勝利)。引退後はテレビとラジオの解説で活躍、'16~'17年にはナントのディベロップメント・ディレクターを務めた。現在は様々なプロジェクトに関わっている。