甲子園の風BACK NUMBER
“アゲアゲホイホイ”の大ブーム!
夏の甲子園、注目のブラバン応援紹介。
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph byYukiko Umetsu
posted2017/08/04 07:00
2020年には共学になる予定の横浜高校。男子校ならではの迫力ある応援がどのように変わるのかは未知数だ。
「今日はまさかのノーワッショイかよ……」
天理といえば『ワッショイ』も有名だが、「ランナーが二塁・三塁にたまった時に吹く」というのが、現在の基本ルール。
ところが、当然ながらいつその場面が訪れるか予測もつかず、かつ、同曲をやらないと「今日はまさかのノーワッショイかよ……」などとアルプススタンドからため息がもれ、学校にも「なぜワッショイをやらなかったのか」と電話がかかってくるほど熱狂的なファンが多いため、「試合開始後、なるべく早いタイミングで、どこかで演奏しようと思っています」と、吹奏楽部指揮者の吉田秀高氏はいう。
ちなみに、今年はアメリカ映画『大脱走』(1963年)のテーマ曲『大脱走マーチ』と、イギリス映画『素晴らしきヒコーキ野郎』(1965年)のテーマ曲も披露予定とのこと。
流行りの『アゲアゲホイホイ』や『モンキーターン』などには目もくれず、独自のクラシカル路線を突き進むのは、さすが80年の歴史を誇る伝統の吹奏楽部。『素晴らしきヒコーキ野郎』は、かつて吹奏楽ファンに愛された伝説のラジオ番組、NHK-FM『ブラスのひびき』のテーマ曲でもあったので、あのメロディが流れると思わず涙してしまう人もいるかもしれない。
絶対に生で聞きたい“魔曲”『ジョックロック』。
毎回新曲を投入することで話題の大阪桐蔭は、8月4日午後の応援練習で曲目が決定予定。
吹奏楽部総監督の梅田隆司氏によると、現状の候補(8/2現在)は、『ラ・ラ・ランド』、『TT』(TWICE)、『アゲアゲホイホイ』が上がっている。
さらに、多くの学校が演奏する人気応援曲といえば、必ず上がるのが『アフリカン・シンフォニー』。この曲は'80~'90年代にかけて、吹奏楽の演奏会で大変人気のあったポップス曲だが、高校野球応援で同曲を広めた智辯和歌山の演奏はやはり必聴。“魔曲”『ジョックロック』とともに、ぜひアルプススタンドで生で聴きたい応援だ。