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3泊5日で2試合の超強行日程は……。
FC東京の欧州遠征に選手からも不満が。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byKiichi Matsumoto
posted2017/07/30 07:00
今季のFC東京は優勝候補の呼び声も高かったが、折り返しを迎えて中位に留まっている。後半戦はどんな戦いを見せてくれるのだろうか。
太田宏介「ちょーしんどかったですよ」
太田宏介はもっとこの遠征を有意義にする方法があったのではという。
「2日連続で試合して、移動もあって暑くて。相手も2チームともキャンプ中で疲れてるし、やっているほうとしては本当にキツかった。(親善試合では3バックにもトライした)時期としてはこれを習得して、はまっていけばよいと思うけど、本当はシーズン前にやりたいことだった。でも、こういう相手に新しいシステムは簡単じゃないとはいえ、刺激的で楽しいこの2、3日でしたよ。でも、ちょーしんどかったですよ。身体はまじで、今までで一番きつかったかもしれない」
東慶悟「でもね、僕たちシーズン中なんですよね」
そして、東慶悟も難しい表情を見せる。
「いい経験でしたけどちょっと(スケジュールなど)考えないといけないですよね。なかなかやれる相手じゃないし、日本にいたらできない良い経験だとは思うけど、もっと良いコンディションならもっと良い経験にかわるのに。せっかくの時間をいい時間にしたいのに、今めちゃくちゃ眠いですもん。それに2日連続だから、1試合につき45分間しかできない。90分間の経験はできない。若い奴らにはいい経験になったと思うけど、Jで試合に出てる選手にはストレスもかかるし、ね」
田舎町で行われる練習試合特有のセキュリティのゆるさで、ロッカールーム間近まで子供達がサインをねだりにくる。牧歌的で、開放的な空気感、ビールとソーセージの匂いと、ドイツ人の子供に囲まれながら、話を続ける。
「こういう雰囲気はなかなか味わえるものじゃないですよね。でもね、僕たちシーズン中なんですよね。大事な試合がある。でもクラブには他の意図があるのかもしれない、ビジネス的なね。書けない話? そんなことないですよ、むしろ書いてください。そうでないと変わっていかないから」