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MotoGPの今季前半戦総まとめ。
優勝者続出で空前のカオス状態に!
posted2017/07/23 08:00
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph by
Satoshi Endo
ロードレース世界選手権の最高峰クラスのMotoGPクラスは、昨年、シーズン最多記録となる9人のウィナーが誕生した。
今年もシーズン前半戦の9戦を終えて5人のウィナーが誕生している。その5人のポイント差が26点。上位4人に至っては、わずか10ポイント差という大接戦。
こうして2年連続の大混戦に「今年もMotoGPは面白い」と感じているレースファンは多いようだ。
大接戦になっている最大の理由は、昨年からMotoGPクラスにタイヤを供給しているミシュラン・タイヤのパフォーマンスにある。1レースに支給されるタイヤは、前後ともにソフト、ミディアム、ハードの3種類。路面温度に対して敏感で、ベストなパフォーマンスを発揮する温度レンジが狭いと言われるミシュランだが、それは1社供給時代になっても変わっていないようだ。
今季前半を振り返ってみると……。
どのタイヤを選択するかで勝敗が決まる。
フリー走行、予選でしっかりセットアップを済ませ、決勝でライバルたちと同じタイヤを選択していたとしても、ちょっとしたコンディションの変化でまったくパフォーマンスを発揮できないことも多い。
つまり、決勝レースは「走ってみないとどうなるかわからない」というレースが続いているのだ。
そこで、これまでの9戦を振り返ってみたい。
ディフェンディングチャンピオンで総合首位のマルク・マルケスは、2勝を含む5回の表彰台で129点。
総合2位のマーベリック・ビニャーレスは、3勝を含む4回の表彰台で124点。
総合3位のアンドレア・ドビツィオーゾは、2勝を含む3回の表彰台で123点。
総合4位のバレンティーノ・ロッシは1勝を含む4回の表彰台で119点。
総合5位のダニ・ペドロサは1勝を含む5回の表彰台で103点。
ノーポイントのレースは、マルケスとビニャーレス、そしてペドロサがそれぞれ2回。ドビツィオーゾとロッシが1回ずつとなっている。