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バルサ新監督バルベルデとは何者。
バスクで磨いたクライフイズム。
posted2017/06/11 08:00
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
AFLO
リーガ1部の2016-2017シーズンは5月21日の最終節をもって幕を下ろしたが、クラブの動きは止まらない。
チーム強化が本番を迎える前に、まず発表されているのは監督の交替だ。
バレンシアはチームの1部残留のカギとなったボロを下ろし、昨年8月までビジャレアルを率いていたマルセリーノ・ガルシア・トラルに指揮権を与えた。
ベリッソが退団したセルタは、バルサでルイス・エンリケのアシスタントをしていたウンスエを後任に選んだ。
サンパオリをアルゼンチン代表に奪われたセビージャは、そのベリッソとの交渉が進んでいる。
ベティスはラスパルマスに不満を抱いていたキケ・セティエンを招いた。
そのラスパルマスは代わりにイタリア人ロベルト・デゼルビに監督の座をオファーしたという。
契約を満了したバルベルデが去ったアスレティックは、'06年から'08年までオサスナを率い、'11年からはアスレティックのBチームの陣頭に立っていたシガンダを引き上げた。
バルベルデは、地味な選択に映るかもしれないが。
そして最も注目されていたバルサのベンチには、ルイス・エンリケの退団宣言以来本命視されていた当のバルベルデが座ることになった。
国際的な知名度からすると地味な選択に映るかもしれないが、グアルディオラ以降のバルサの監督に求められることを考えると、正解かつ楽しみな決断である。
バルベルデは1988年の夏、監督に就任したばかりのクライフに請われてバルサの一員となり、そこでクライフのサッカーがどのようなコンセプトの下、どのように準備されるかを実地で学んだ。