フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ネイマールの異常すぎる取材状況。
仏雑誌が載せた辛辣な“メイキング”。
text by
フローラン・トルシュFlorent Torchut
photograph byAlain Mounic Patrick Gaillardin/L’Equipe
posted2017/05/25 11:00
「繰り返し言っているけど、僕はバルサでハッピーになりたいんだよ」(ネイマール)
ネイマールが考えるワールドカップの優勝候補国は?
――ワールドカップとコパ・アメリカ('15年はPK戦の末パラグアイに準々決勝で敗れ、100周年の昨年はグループリーグ敗退)の敗北の後、チームは勢いを再び取り戻したように見えますが、どこがターニングポイントだったのでしょうか?
「ワールドカップの年は本当に大変だった。でも今は、チッチ監督のもと新たな方向性を見いだしてまた進み始めている。チームはコレクティブに進化しているし、選手も同じだ。プレーそのものはほとんど変わってはいないが、僕ら選手が自信を取り戻せたのが大きい」
――今のセレソンは、マルセロやコウチーニョ、ガブリエル・ジェズスなど周囲を固めるメンバーに恵まれて、あなたも予選を通して心地よくプレーしているように見受けられます。
「優れた能力の選手ばかりだ。マルセロは彼自身の最高のレベルにあるし、ガブリエル・ジェズスは若くて日々進化している」
――ワールドカップの優勝候補のひとつといえますか?
「優勝の可能性を秘めたチームはたくさんある。だが、最終的な勝利を得られるのはひとつだけで、その候補となると……ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、オランダ、イタリア、フランス……。名前はいくつも挙がるけど、僕らもそれに値する選手を揃えている。来年は何かを成し遂げたいと思っている」
「プレッシャーは日常的にそこにあるもの」
――ブラジル代表にのしかかるプレッシャーにはどう対処していますか?
「ブラジルではチームにかかわらずプレッシャーはどこにも存在する。それだけブラジル人は、サッカーに熱くのめり込んでいる。たぶん世界のどこよりも激しいと思う。だから僕らも慣れているよ」
――リオ五輪で優勝して、多少はプレッシャーから解放されましたか?
「いや、そうじゃなくて、僕はプレッシャーを受けながら大人になったから、僕にとってプレッシャーは日常的にそこにあるものなんだ。五輪に関していえば、オリンピックの金メダルはブラジルに唯一欠けていたタイトルだった。大会のスタートは苦しんだけど、最後は優勝できた。とても価値のある勝利だった」