ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
牛の首投げ入れられてもCL出場!
RBライプツィヒとレッドブルの蜜月。
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byAFLO
posted2017/05/06 09:00
大迫をタイトにマークするライプツィヒDFオルバン。胸スポンサーはもちろんレッドブルだが、左胸のクラブエンブレムもやはり2頭の牛が……。
ザルツブルクとの兼ね合いでCLに出られないかも?
とはいえ両雄の意向はともかく、RBライプツィヒ側に主軸を手放す気はさらさらない。ラングニックSDは以前、チームに導入しているサラリーキャップ制度の上限(300万ユーロ)アップを示唆していたが、その必要性は日に日に高まっている。カネの力で引き留められるかが、今後の課題になるだろう。
主力の慰留とともに気がかりなのが、チャンピオンズリーグ出場権を剥奪される可能性だ。なぜかというと、同一企業が運営する2クラブが同時にチャンピオンズリーグに出場できないというUEFA規定に反する恐れがあるからだ。
前述のとおり、レッドブルはオーストリアリーグ屈指の強豪であるザルツブルクを支援してきた。ただ、今季からメインスポンサーという位置づけで、実際の経営からは手を引いているという。その真偽を確かめるべく、ドイツとオーストリアの両リーグ終了後、UEFAは本格的な調査に乗り出すようだ。
はたして来季、ライプツィヒの地にCLアンセムは轟くのか。RBライプツィヒのホームスタジアムであるレッドブル・アレナでは、3月、そして4月にも50代の観客が亡くなる悲劇が発生している。中立の立場からすれば、壮絶なシーズンを戦ってきた選手・スタッフの健闘に報いる意味でも、ピッチ外からの吉報が届くのを願うばかりだ。