フランス・フットボール通信BACK NUMBER
マンチェスターの象徴は実はシティ!?
グローバル化で荒む、サッカーの聖地。
text by
クリストフ・ラルシェChristophe Larcher
photograph byFRANCK FAUGERE
posted2017/02/28 11:00
あるマンチェスター市民の姿。世界中から金持ちのファンが殺到するスタジアムを見て、生粋のマンチェスター市民は今なにを思う……。
シティ買収は、ユナイテッドの騒動から学んでいる。
「他方でアブダビ財団のマンスール首長によるシティの買収には、そうした拒絶反応はなかった。なぜなら、新たな経営者たちはファンを騒動に巻き込まないように細心の注意を払い、クラブの伝統を尊重して地元の地域開発に投資しようとしているからだ。シティのオーナーは、(ユナイテッドの)教訓から学んでいるといえる」
――ボルトンやブラックバーン、バーンリー、ウィガン、オールダム、ベリーといった財力の限られたクラブが、ふたつのビッグラブの陰で生き残ることは可能でしょうか?
「地域の総人口は200万人を超える。支えるファンの基盤はしっかりしている。ただ、シーズンごとにクラブが抱える問題は複雑だ。
私は協会が、サッカーが生み出す利益に課徴金を課して、下部リーグのクラブに分配することを望んでいるのだが……」