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高橋光成が受け止める11敗の重さ。
期待に応えるためには、精度と体力!
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2017/02/26 08:00
今年初めのイベントに丸刈りで登場した若獅子。「今年はやります」とプロ3年目の決意を新たにした。
朝8時50分、宮崎県・南郷スタジアムに隣接された室内練習場に高橋光成が姿を現す。入念なストレッチのあと、多和田真三郎とともに、人工芝やマウンド付近の土グラウンドを使ってウォーキングトレーニングを開始。土肥義弘投手コーチの指導のもと、股関節の動きや体幹を意識したエクササイズに時間を費やしている。
昨シーズンは19試合に先発し(全22試合登板)、4勝11敗の成績。
2015年シーズンは、高卒ルーキーながら8月に一昇格を果たし、瞬く間に5勝を挙げて、なかなか波に乗れないチームの救世主的存在ともなっていたのだが。
その分、プロ入り2年目となった昨年は周囲の期待もより大きく膨らんだ。開幕から先発ローテーションの一角として登板したが、なかなか結果が伴わない。好投していても6イニングス目に突然崩れ、打ち込まれる試合が続いた。
いかにして5回以降のピッチングを安定させるか?
高橋は振り返る。
「5回までのピッチングを相手に研究されて、その対策を取られたことも打たれた要因にはありますけど、現実として、そのくらいのイニングで疲れてくるという自分の課題を感じていました。相手がどうこうより、自分の体力の無さがいちばんの課題だと……」
その課題を踏まえ、昨シーズン終了後から今年のキャンプではトレーニングに重点を置いて練習してきた。
「もともと、たくさん投げ込みをするタイプではないので、キャンプ中は投げて、1日休んで、投げて、1日休んで……と、メリハリを付けながら自分なりに多く投げようかなとは思っています。ただ、まずはきちんとした体の使い方を覚え込ませることだと思います。ちゃんと体を使えていれば疲れない。去年は使えていない部分もあったので。その部分を直そうと思って練習してきました」