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2週連続で武豊戴冠の可能性は大!
砂の王者最右翼はアウォーディー。

posted2016/12/03 08:00

 
2週連続で武豊戴冠の可能性は大!砂の王者最右翼はアウォーディー。<Number Web> photograph by Kyodo News

芝では条件クラスを抜けられなかったが、ダートに転向して一気に駆け上がったアウォーディー。そのまま中央GIまで制してしまうのか。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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 名手による2週連続GI制覇か。3歳馬の勢いか。それとも、春の砂王が意地を見せるのか。秋のダート王者を決める第17回チャンピオンズカップ(12月4日、中京ダート1800m、3歳以上GI)が近づいてきた。

 1番人気になるのは、ジャパンカップにつづくGI連勝を狙う武豊のアウォーディー(牡6歳、父ジャングルポケット、栗東・松永幹夫厩舎)だろう。昨秋、ダート路線に転向してから破竹の6連勝中。前走のJBCクラシックで交流GI初勝利を挙げた。

 6連勝したコースは、右回りの阪神、名古屋、左回りの船橋、川崎とさまざまだが、武がコメントしているように、左回りのほうがスムーズにコーナーを回る。中京ダートという舞台設定は大歓迎だ。

 芝のレースを使われていたころからコンスタントに出走しつづけ、惨敗した次のレースですぐ好走したりとタフなところを見せていた。そうした心身の強さは、2005年の天皇賞・秋を勝った母ヘヴンリーロマンス譲りのものだ。ヘヴンリーロマンスは、日本でジャングルポケットを配合されてからアメリカに渡り、この馬を産んだ。

 前田幸治オーナーは、「(ダート競馬の本場)アメリカで英語を聞いたらダート馬になってしまいました」と笑う。

 どんな位置からでも競馬ができるし、ゴーサインを受けてからの推進力は凄まじい。抜け出して1頭になると走るのをやめてしまうところはあるが、そこは乗り慣れた武だから心配ない。ロスなく運べる2枠2番もいい。充実期を迎えた今、JRA・GI初制覇を遂げる可能性はかなり高いと見た。

2、3着に来そうな馬から考える、という手もある。

 普通、競馬というのは「勝ち馬予想」という言葉があるように、どの馬が勝ちそうかと考えるものだ。しかし、2、3着に来そうな馬を先に考えることが、当たり馬券(特に高配当馬券)への近道になることもある。

 先週のジャパンカップもそうだった。5番人気のサウンズオブアースが2着に来て、馬連が2570円。サウンズオブアースは、2勝馬の身でありながら、重賞2着が7回、うちGI2着は3回という「最強の2勝馬」兼「最強のシルバーコレクター」という、あまりありがたくない冠を得ることになった。

【次ページ】 サウンドトゥルー、ノンコノユメの馬券圏内可能性は。

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