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阿部勇樹が天皇杯後に語った「規律」。
浦和に必要な、短所と向き合う勇気。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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photograph byToshiya Kondo

posted2016/01/15 10:30

阿部勇樹が天皇杯後に語った「規律」。浦和に必要な、短所と向き合う勇気。<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

生え抜きではないが、浦和サポーターの阿部勇樹への支持は絶大だ。それは彼が見せてきた戦う姿勢と無関係ではないはずだ。

「共に戦い、共に喜ぶ」と話していた阿部。

 阿部のなかで、勝てない理由が明確にあるのかはわからない。その答えがわからないからこそ、彼自身の挑戦が続いているんだとも思う。

「新しい浦和レッズを作りたい」

 レスターから加入したとき、阿部はそう話した。

「共に戦い、共に喜ぶ」

 浦和レッズの伝統について、そんな風に話してくれたこともある。サポーターと共にあるんだと。

 しかし、まだ喜ぶことができずにいる。2007年のアジア制覇を経験した選手はもうほとんどチームにはいない。阿部と平川忠亮だけだ。

「共に戦い、共に喜ぶ」という浦和レッズのアイデンティティの継承を成し遂げるため、2016年も阿部勇樹はさらなる苦闘を続けていくに違いない。

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