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高校生が浦和に入団するという意味――。
作陽の10番・伊藤涼太郎が下した決断。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2015/10/26 10:30
セレッソジュニアユース出身の伊藤は故郷を離れた作陽高校で武器を磨き、浦和のスカウト陣から注目を受ける存在となった。
ペトロヴィッチ「今まで来た練習生の中で一番良かった」
「今まで来た練習生の中で一番良かった。得点だけじゃなくて他のプレーも良かった。浦和にフィットしている」
ペトロヴィッチ監督から最大の賛辞を送られ、山田スカウトからも「持ち味を出せていた」とお墨付きをもらった。そして、当然のように、彼の下には浦和から獲得オファーが届いた。
「セレッソの時も、作陽の時も、いつも覚悟を決めて入った。厳しいところでやった方が伸びるタイプだと自分で理解しているからこそ、周りが何と言おうが、(浦和に)行く決意ができていた」
相思相愛となった両者の関係に、障害は一切なかった。固い決意の伊藤涼太郎は、迷うこと無く浦和入りを決めた。
「ユースがあるのに僕が選ばれたので、その期待を裏切らないようにしたい。Jリーガーになる以上、狙うはA代表。口ではなんとでも言えますが、ぼくは強気でいて、1年目からバリバリ試合に出るつもりです」
5年ぶりに誕生した浦和の高卒ルーキー。満員の埼玉スタジアムを沸かせる日も、そう遠くはないかもしれない。