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男女バスケが制裁解除後の初試合!
閉じかけた五輪への道を再び歩む。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2015/08/18 10:40

男女バスケが制裁解除後の初試合!閉じかけた五輪への道を再び歩む。<Number Web> photograph by AFLO

女子のキャプテン、吉田亜沙美は過去に2度五輪予選に挑み、いずれも出場できなかったという経験を持つ。高校時代から代表入りしてきた彼女は悲願を達成できるか。

「なでしこ」強化に乗り出したのも川淵会長だった。

 川淵会長は'02年から'08年まで務めた日本サッカー協会会長時代、いち早く女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」の本格強化に着手することを決めたことで知られる。その当時にまいたタネは、時間をかけて萌芽し、やがて開花。'11年女子ワールドカップでなでしこジャパンが優勝を果たしたことは周知の通りだ。

 おそらく、女子バスケの情熱的でひたむきなプレーは、なでしこジャパンの姿と重なって見えるのだろう。そして、目を細める川淵会長の横では、男女代表選手たちが深々とファンに頭を下げていた。吉田キャプテンは「川淵会長のお陰で私たちはこうやって試合をできるようになった」と感謝した。

 女子は、第2戦でも気迫のこもった試合を見せた。第1戦と比べて3ポイントシュートの成功率は38.1パーセントと大きく落ちたが、本川のドリブルインや間宮佑佳(JX-ENEOS)のインサイドシュートで底力を発揮。前半はチャイニーズ・タイペイに押されていたリバウンドも、後半はボックスアウトを徹底しつつ、そのうえでボールに向かって飛び込んでいく2次動作で、気迫とパワーを見せながらルーズボールを支配した。

 華麗なビハインドパスや豪快なロングパスで速攻をアシストした吉田は「アジア選手権を前に、ここでチャイニーズ・タイペイをしっかり叩いて圧倒的な力を見せられたのは良かった」と話した。

 吉田は過去2回の五輪予選に出場し、いずれも惜しいところで敗退している。「今回こそはという思いは、このチームの誰よりも強い。どうしても五輪に出たい。それがバスケット選手としての私の夢」と言葉に力を込めた。

アジア選手権で1位になれば、リオ五輪出場が決定!

 第2戦を94-51で勝った女子は第3戦も74-33で圧勝。3試合いずれも40点差という大勝で、アジア選手権に向けて弾みをつけた。

 アジア選手権では、1位になれば自動的にリオ五輪出場権が獲得でき、3位以内であれば世界最終予選('16年、開催地未定)に進む。日本の狙いはアジア女王になってリオ五輪に出場し、東京五輪へとつなげていくこと。チャイニーズ・タイペイを招待しての今回の国際試合は、強化の手応えをつかむと同時に、感謝の気持ちをパワーに変えようという意欲を膨らませるものだった。

【次ページ】 前代未聞の制裁から、五輪への道を再び歩む。

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