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男女バスケが制裁解除後の初試合!
閉じかけた五輪への道を再び歩む。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO
posted2015/08/18 10:40
女子のキャプテン、吉田亜沙美は過去に2度五輪予選に挑み、いずれも出場できなかったという経験を持つ。高校時代から代表入りしてきた彼女は悲願を達成できるか。
前代未聞の制裁から、五輪への道を再び歩む。
一方の男子は、今回は欧州遠征から帰国した翌日からの3連戦ということで、さまざまな選手の組み合わせを使いながら、長身選手の多いチェコに挑むというスタイルだった。
4年ぶりに日本代表に復帰した田臥勇太(栃木)はコンディションも良く、存在感のあるプレーを見せた。試合後には、こう話している。
「制裁解除のために動いてくださった方たちの分も、コートで表現することが大事。コートで感謝の気持ちを表しながら、応援してもらえるようなチームを作っていきたい」
男子も今回の3試合では2勝1敗。こちらもまずまずの手応えをつかんだようだ。男子の次のターゲットは、9月23日から中国・長沙で開催されるアジア選手権・兼リオ五輪アジア予選。アジア1位になるとリオ五輪出場権を得ること、3位以内なら世界最終予選に進むことは女子と同じだが、男子はアジア上位と力の差があるため、現時点では長期的視野での強化を考えながらイランやフィリピン、韓国、中国など上位国を脅かすチーム力をつけていくことが現実的な目標だ。
国際連盟による資格剥奪という前代未聞の制裁から、新たな第一歩を踏み出した日本バスケ。リオ五輪、東京五輪への道が険しいことに変わりはないが、彼ら彼女らは今、逆境をプラスに転じようとする情熱とたくましさを身につけつつある。希望は、広がる。