月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島が眺める6月の新聞世相。
野球界は独立リーグを中心に回る!?
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byKyodo News
posted2015/06/21 11:00
いまだ浪人の身の元チームメイト・中村紀洋とも話したという46歳のローズ。スタイルはちょっとふっくらしても、打撃は健在だ。
ローズも帰ってきて、独立リーグが俄然注目の的に。
デニングに関してはこんな記事も。
「和風で古風なデニング 行きつけの店に菓子折り持ってあいさつ」(サンスポ・6月9日)
デニングが新潟時代に通った店での秘話が判明したという。
《連日通って“選手割引”の500円の「おまかせ定食」を食べていたデニング。(中略)ヤクルト入団決定後は律儀に菓子折りを持って、店を訪れてあいさつ。(店長の)小林さんは、デニングが大好きな「三本締め」で送りだした。》
ああ最高だデニング。来季は「360万円男」とは呼ばせない。
独立リーグの話題はまだある。
「富山のローズで6年ぶり帰って来た」(サンスポ・6月2日)
あのタフィ・ローズがBCリーグの富山GRNサンダーバーズに入団したのだ。近鉄時代の同僚、富山・吉岡雄二監督のために46歳のローズが日本球界復帰。
すでにホームラン2本を打っている(出場5試合・6月14日時点)というし、指導力や集客力でも「ローズ効果」はてきめんというから「NPBからの独立リーグ」というのも新しい野球界の形ではないか。
「モルツ球団」での往年の選手のプレーに多くの観客が訪れることを考えると、もっと独立リーグで「現役復帰」をする選手がいてもいいなぁと思ってしまう。地方活性化、さらには野球界活性化にもつながる。
藤川球児の復帰にビシッと「球児高知」!
そんなところへ大トリが現れた。そう、藤川球児である。
「阪神断り 球児 四国アイランドリーグ 故郷高知に電撃入団」(日刊スポーツ・6月2日)
なんとメジャーリーグからの独立リーグ。レンジャーズを自由契約になっていた藤川球児が、阪神復帰ではなく、高知ファイテイングドッグスを選んだ。
見出しにキレがあったのはスポニチ。大文字でビシッと「球児高知」!
お笑いファンには「球児好児」もイメージさせるニクい見出し。スポニチが演芸ファンに「行間」で送ってくれたメッセージだったと信じたい。