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Gの新鋭、田口麗斗が二軍で気づいたこと。
~内海哲也の“もがき”を見て~
posted2015/06/22 10:30
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
NIKKAN SPORTS
陽射しの強いジャイアンツ球場での練習後、彼は突然、こう言った。
「最近、反省していることがあって……」19歳のサウスポー、田口麗斗である。
「まだプロ2年目で、ピッチャーの中でも一番年下なのに、こっち(二軍)に落ちてきてから、試合で投げさせてもらうのを当たり前に感じてしまう時期があったんです。でも、初心を忘れちゃいけない。もう一度、一軍へ這い上がるんだという気持ちでやり直そうと思いました」
広島新庄高時代、甲子園出場こそならなかったものの“東の松井(裕樹、桐光学園高~イーグルス)、西の田口”と称された逸材。4月11日、右肩痛の大竹寛の代役として抜擢された田口が成し遂げた“10代でのプロ初登板初勝利”は、ジャイアンツ史上7人目という快挙だった。彼はその後の1カ月、3試合に先発しながら勝ち星を挙げられず、5月5日に二軍行きを命じられる。しかし田口の心には挫折よりも手応えが残っていた。