リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
メッシ移籍を阻止するために
バルセロナがやるべきこと。
posted2015/01/15 10:30
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
Getty Images
英国の複数の新聞がメッシのプレミア移籍の可能性を報じた。
チェルシーとマンチェスター・シティにはバルサへの違約金2億5000万ユーロ(約351億円)の他、6シーズン分のサラリーなどしめて約6億4000万ユーロ(約900億円)を払う用意があるというのだ。
これに先だってスペインでは、メッシとルイス・エンリケの衝突が話題になった。
きっかけは2015年最初の一戦となった4日のレアル・ソシエダ戦のスターティングイレブンである。
クリスマス休暇からの帰国が試合の2日前になったメッシを「リスクは避けた方がいいと思った」ルイス・エンリケはベンチに残した。
メッシは後半からピッチに立ったが、結局バルサは敗れ、同日バレンシアに敗れた首位マドリーに一歩近づくチャンスを無駄にした。
へそを曲げたメッシは翌日、一般ファンを対象にした公開練習を休んだ。理由は「胃腸炎」だが、ロナウジーニョの頃からバルサでは「さぼり」にもこの病名が当てられる。
後にクラブは否定したが、ルイス・エンリケはそんなメッシにペナルティを科すことを検討しようとした。
そこに冒頭の報道である。
練習を休んだ当日、メッシがチェルシーのインスタグラムのアカウントをフォローし始めたことも噂の信ぴょう性を高めた。
ルイス・エンリケの解任を会長が約束した?
事態の深刻さを悟ったバルサのバルトメウ会長は、メッシがフル出場して5-0で快勝した国王杯エルチェ戦終了後、彼に会って言葉を交わした。カタルーニャテレビのスクープによると、このとき会長はメッシが漏らす文句に耳を貸し、「ルイス・エンリケの解任は近い」と言ってなだめたらしい。チーム関係者から裏を取ったという新聞がある一方で当のバルトメウもメッシも否定しているので真相は藪の中だが、いまのバルサなら十分あり得る話だ。