メッシは、会長選をも左右する。

　現にメッシとの約束を守るべくバルトメウはクラブ史上最高額を注ぎ込んでチームを強化したが、ルイス・エンリケはそのチームを万全に機能させるための公式を未だ見つけられないでいる。

　メッシが苛立ち、バルトメウが焦るのも無理はない。

　ところで先日バルトメウは今季末の会長選挙実施を発表した。

　通常、会長選では立候補者がスター選手の獲得を公約に挙げ、票を奪い合う。ところが未成年者の国際移籍に関するルール違反でFIFAに罰せられたバルサは'16年1月まで他クラブの選手を獲ることができない。そこで注目されるのは立候補者たちが選択する監督だ。メッシを理解し、巧く使うことができる者――メッシに「バルサに残ってもいい」と思わせられる者を選ぶことが票につながるだろう。

　それまでにメッシが移籍を決心しないでいてくれたらの話だが。