ブンデスリーガ蹴球白書BACK NUMBER
輝きを失った香川真司、葛藤を語る。
「前のイメージを忘れる必要がある」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2014/12/10 12:30
ドルトムントにブンデスリーガ優勝をもたらした香川真司の復活は、彼を歓迎したファンたちへの恩返しでもある。
プレミアで求めた「個人で打開する力」を今こそ。
ドルトムントを離れてマンチェスターへと渡った理由はいくつもあるが、そのうちの一つが「個人で状況を変えるようなチカラを身につけること」だった。
味方と連携しながら、チームのためにゴールを決められる選手であることは、香川はすでにこの地で証明している。そして幸か不幸か、今のドルトムントではまさに香川が求めた個人の能力を求められているのだ。
ならば、あとはそのチカラを身につけるだけだ。簡単ではなくとも、目指すものはハッキリしている。個人での突破に迫力が出てくれば、チームメイトと連携して試合を決める元来の長所もさらに活きてくる。鬼に金棒だ。
12月5日のホッフェンハイム戦からアンデルレヒト戦は、選手として成長するための指針を示してくれる示唆にとんだ貴重な5日間だったのだ。それを活かすも殺すも……。すべては、香川次第なのである。