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ザック&矢野大輔コンビが復活!?
トークショーで語られた代表秘話。
posted2014/12/04 10:30
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Tatsuo Harada
『通訳日記 ザックジャパン1397日の記録』の発売を記念して、
著者・矢野大輔氏とNumber松井一晃編集長の
トークショー&サイン会が行なわれました。
トークショーでは、読者の皆さんからの質問に矢野氏が返答。
そして終盤には、ザッケローニ前代表監督がサプライズ登場し……。
その意外性溢れるやりとりとダイジェストムービーを公開いたします!
<質問> 『通訳日記』以前や以後も日記を書かれる習慣はおありですか? (40代女性)
矢野 ありました。自分がまだ選手だった時、日々いわゆるサッカーノートみたいなものはつけていました。ただ、22歳で選手の道をあきらめてから、30歳で日本代表の通訳に就任するまでの8年は全然日記なんてつけてなかったです。
松井 そもそも矢野さんはプレーヤーを志して、15歳でイタリアに渡られたんですよね。
矢野 はい、そうです。
松井 15歳でイタリアに渡った時、イタリア語は話せたんですか?
矢野 いや、もう全然です。行きの飛行機でチャオとグラッツェだけ覚えました。あと3つ目に覚えたのがミセントマーレ。「体調が悪い」という言葉です(笑)。強い決心でイタリアに行ったものの、もしサッカーで通用しなかったらどうしよう? とか弱気なところもあって。プレーが上手くいかなかった時、「体調が悪い」って言い訳しようとしていたんです。
松井 都合の良い言葉だったんですね(笑)。
矢野 そうなんですよ。ちなみに、本田圭佑からこう聞かれたことがあるんです。「大ちゃん、教えてほしい言葉がある。“俺にボールを出せ”ってなんて言うんだ?」と。イタリアに行く前から言い訳を考える僕とは大違いで(笑)。世界を舞台に日本代表として活躍する選手はモノが違うなと思いましたね。
心が折れそうになった日も……。
<質問> どうしても日記が続きません。こんなに詳しく1日に起こったことを覚えていて、しかもそれを書き留めておこうと思ったのはなぜですか? どうすればこんな日記が書けるようになりますか? (20代男性)
矢野 僕も4年間、何度も心が折れそうになりました。19冊の日記の中には、1~2行の日も多くあります。ただ、代表合宿の期間とか、何かチームにとって大切な出来事があった日は、それに関する記述が多くなっている気がします。日記を書くことは自分のためになる、自分の財産になるという思いがすごく強くて。それが4年間書き続けられた理由だと思いますね。