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<ザックファミリーが明かす>
ニッポンへの感謝と期待と贖罪。 

text by

宮崎隆司

宮崎隆司Takashi Miyazaki

PROFILE

photograph byAFLO

posted2014/12/04 11:30

<ザックファミリーが明かす>ニッポンへの感謝と期待と贖罪。<Number Web> photograph by AFLO
指揮官ザッケローニの言葉は数多く残されている。しかし、その脇を固めた参謀たちの言葉はほとんど残されていない。全ての戦いを終えて、彼らはあの4年間をどう捉えているのか。それぞれの場所で熱い思いを抱き続ける首脳陣3名が、愛する日本に捧げるメッセージ。

1.フィジカルコーチ エウジェニオ・アルバレッラ 「W杯直前の指宿合宿について」

 日本を離れて半年近くが経とうとしている。その間、もちろん今朝だってそう、1日たりとも日本のことを忘れることはない。こうして日本のメディアが私の声を聞こうとしてくれたこと、わざわざナポリまで来てくれたことを本当に心の底から嬉しく思っている。

 実は一つ、私の方から言っておきたいことがあるんだ。ブラジルW杯前の指宿合宿で、“選手たちに過度な負荷をかけた”と私に批判があったことを知っている。

 私は、あくまでも私自身の手によって測定したデータをもとに、選手個々のフィジカルの状態と実際のパフォーマンスを評価する。FIFAの公式データを見ても、W杯の3戦で日本の選手が走れていなかったわけでは決してない。むしろ、走行速度や走行距離、加速の回数といった“メタボリックパワー”は参加国の中で上位にあった。

 サッカーは試合ごとに異なるストーリーがある。そのストーリーとエンディングを決めるのはテクニックだけではなく、もちろんフィジカルコンディションの良否だけでもなく、無数の要素が絡み合って様々な事態が起きる。それがストーリーとなり、エンディングを迎える。その上で私が言えるのは、我々スタッフは可能な限りの準備をし、それ以上に選手たちは力の限りを尽くし、あのW杯の3試合を戦ったということだ。

 もっとやれるはずだったという思いは今でも強く抱いている。日本の選手たちはもっとやれるだけのポテンシャルを備えていた。

 しかし私が改めて言うまでもなく、W杯を戦う難しさは他の比ではない。あのスペインでさえグループリーグで姿を消した事実が、その難しさを雄弁に物語っていると思う。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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