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クラシコでメッシが挑む“偉業”。
リーガ史上最多、252点まであと2点。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2014/10/24 10:30

クラシコでメッシが挑む“偉業”。リーガ史上最多、252点まであと2点。<Number Web> photograph by Getty Images

2004年10月にリーガデビューし、2005年5月に初得点。この10年間で積み上げたゴールは250にのぼる。10月25日のクラシコで、偉大なる先達サラの記録に挑む。

得点数だけに捉われては、今のメッシは理解できない。

 だが、「世界最高のゴールゲッター」という色眼鏡を外すと、今季のメッシはすこぶる好調だ。

“得点者メッシ”の活用に腐心したグアルディオラ期のバルサに対し、いまのバルサはメッシの知覚と判断力を最大限に活かすことを考えている。

「メッシは造作なく試合の流れを読む。彼が見出す得点への道を塞ぐような真似は絶対にしない」

 プレシーズン開始時にこう宣言したルイス・エンリケは、そのためにスリートップを擬似ツートップ化した。即ち、'80年代末のクライフ監督時代以来バルサの名物であり続けたウイングを廃し、左右のフォワードを中へ絞らせ、ゴール正面で自在に動くメッシへのチェックを牽制させたのだ。

 グアルディオラがメッシのために用意した偽9番というポジションも、元はといえば彼にスペースと時間を与えるためのものだった。が、数年経って敵に対処されるようになったため、新たなアイデアが必要になったというわけだ。

驚異的なペースでアシストを量産しつつ、得点も決める。

 その結果、メッシはプレイスタイルを変えた。

「他のフォワード2人がサイドラインいっぱいに開いているときと、今季のように中でプレイするときでは攻め方が異なる。2人が中にいると、ラストパスを出せる場面が増える」

 おかげでアシストが爆発的に増え、第8節を終えたところで7。昨季のアシストランキング1位のディマリアが38節で17だから、とんでもないハイペースである。

 いま波に乗っているネイマールとの連係も冴え、彼の8ゴールのうち4ゴールをアシストしている。

「一緒にプレイするようになって2年目だから、息が合うようになってきたんだ。昨季より近いところにいるしね。彼も僕も、互いの位置に以前より注意するようになった」

【次ページ】 偉大なるサラを、わずか10年で越えた選手として。

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