セリエA ダイレクト・レポートBACK NUMBER
インテルと長友佑都が陥った苦境。
問題はマッツァーリの「戦術熱」?
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byAFLO
posted2014/10/17 10:30
長友が退場したカリアリ戦後、マッツァーリは「10人でなければ4失点はしなかった」と厳しいコメントを残した。
「これはインテルではない」
今週末に再開するセリエA7節で、智将は古巣ナポリをサンシーロに迎える。
ナポリを率いた2年目の'10-'11年シーズン、ELを戦いながら、リーグでもCL出場圏の3位を得た実績によって、マッツァーリはインテルへ招聘されたのだ。
フィレンツェでの完敗後、トヒル会長は「監督へもう一度チャンスを与える」と信任を与えた。だが、アウシリオTD(テクニカル・ディレクター)は「これはインテルではない」と厳しい評価を下した。
ナポリ戦で3連敗となれば、解任論がいよいよ真実味を帯びてくる。
イタリア代表へ招集されていたFWオズバルドが左脚内転筋を損傷した今、ストライカーとして強烈な個の成長を続けるエースFWイカルディのふてぶてしさが頼りだ。彼へボールを集めつつ、5人目のDF投入も厭わない一戦必勝態勢の覚悟を選手たちと監督が共有することが、今は何よりの打開策ではないか。
19日のナポリ戦は、インテルにとって今季最初の分水嶺になる。ジャカルタから駆けつけるトヒルも、インテリスタたちも、望むのは白星だけだ。