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二軍組と新人組の確率は1対3?
OPS、WHIPで探す2014年の新人王。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2014/02/02 08:15
昨年5月12日、プロ初球打席初球本塁打という新人野手としては史上初の快挙で沸かせたロッテ・加藤翔平。CS初打席でもホームランを放った“持ってる男”の今後や如何に。
既にプロに在籍している選手の新人王有資格者は、支配下登録されてから5年以内の「投手は一軍で前年までに30イニング以内、打者は60打席以内」と規定されている。
過去10年、この規定を満たして新人王になったのはパ・リーグが'08年小松聖(オリックス・投手)、10年榊原諒(日本ハム・投手)、セ・リーグが'05年青木宣親(ヤクルト・外野手)、'08年山口鉄也(巨人・投手)、'09年松本哲也(巨人・外野手)の5人。確率.250はけっして低い数字ではない。
そこで、昨年のファーム成績をもとに今季新人王に名乗りを挙げそうな選手を『プロ野球本当の実力がわかる本 2013-2014』(京都純典企画・監修、日刊スポーツ出版社)を参照しながらピックアップしてみた。重要視したのは打者がOPS、投手がWHIPというセイバーメトリクスの数値。
OPS、WHIPで見る昨年のリーグトップは?
まず、昨年の一軍で各項目で1位になったのは次の選手たちだ。
◇打者のOPS……出塁率+長打率
昨年のパ・リーグ1位=浅村栄斗(西武)0.943/リーグ平均0.708
昨年のセ・リーグ1位=バレンティン(ヤクルト)1.234/リーグ平均0.699
◇投手のWHIP……(被安打数+与四球数)÷投球回数
昨年のパ・リーグ1位=田中将大(楽天)0.94/リーグ平均1.32
昨年のセ・リーグ1位=前田健太(広島)0.96/リーグ平均1.33